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栄養ニューズ「PEN」2025年5月号

食育健康サミット2024 開催(前半)

  • 「食育健康サミット2024」オープニングとして、帝京大学臨床研究センター センター長 / 寺本内科・歯科クリニック 内科院長の寺本民生先生は本サミットの趣旨について、健康寿命延伸には「ライフコースアプローチ」が重要であり、人生の最終段階にある高齢期の健康によい食事について考えたい、と概説した。
  • 続く基調講演で、東北大学 名誉教授/東北大学大学院医学系研究科 公衆衛生学分野 客員教授の辻 一郎先生は、地中海食など健康的な食事パターンには共通する特徴があり、日本食もこれに当てはまること、日本食の要素が強まると健康アウトカムによい影響を及ぼすことを解説した。しかし、日本食文化は失われつつあり、ライフコースアプローチを意識した取り組みが必要であると訴えた。
  • 東京都健康長寿医療センター 糖尿病・代謝・内分泌内科 フレイル予防センター長の荒木 厚先生は、老年症候群を惹起する高齢者のフレイルに対し、オーラルフレイルやサルコペニア対策が重要と指摘した。その内容として、十分なエネルギーとたんぱく質の摂取、食品多様性の維持が有効とした。また、高齢者では、糖尿病やCKDの患者における厳格な食事制限の緩和をはじめとする、メタボリックシンドローム対策からフレイル対策へのギアチェンジが必要とした。
  • ディスカッションでは、栄養スクリーニングの必要性、栄養評価における血清アルブミン値の取り扱い、GLIM基準の汎用性、管理栄養士養成課程での臨床栄養教育の在り方などが議論された。

◆第26回日本褥瘡学会学術集会 開催
教育講演11 「なぜ亜鉛欠乏では褥瘡が発症しやすく治りにくいのか?」

  • 茂木精一郎先生はまず、亜鉛の特徴として、ヒトの体内で合成できない栄養素のため、食事から摂取する必要があること、酵素活性化、細胞分裂、核酸代謝などに関与して、様々な疾患の発症、増悪、治癒に関連することを説明した。亜鉛不足は皮膚炎発症、創傷治癒遅延、褥瘡発症、味覚障害などを惹起するが、日本人の亜鉛摂取量は不足していると指摘した。その上で、亜鉛補充により皮膚炎や褥瘡が改善した症例を提示した。また、褥瘡を発生させた亜鉛欠乏モデルマウスに亜鉛を補充したところ、褥瘡の大きさが小さくなり、早期に治癒した実験結果について解説した。最後に、傷ができる前の早期に血清亜鉛値測定を行い、低値の場合は亜鉛補充で褥瘡を予防できること、褥瘡が形成されていても血清亜鉛値低値の場合は亜鉛補充により治癒が促進できることを紹介した。

◆TOPICS
自宅以上の安心感と、病院以上の自由度の高さ。今注目される第3の場所、ホスピス型住宅とは

  • 城谷典保先生は、長年東京女子医科大学病院で消化器がんを中心とした外科医療に従事する傍ら、在宅静脈栄養法・在宅経管経腸栄養法・在宅緩和ケアを通じた在宅医療支援にも積極的に取り組んできた。現在は、新横浜在宅クリニック 院長として訪問診療に勤しみ、ホスピス型住宅の患者も数多く診ている。訪問医としてのホスピス型住宅との関わりやホスピス型住宅の現況などについて伺った。

◆第45回日本肥満学会・第42回日本肥満症治療学会学術集会 開催
教育講演7 「メタボリックシンドロームの食事療法」

  • 鈴木志保子先生はまず、特定保健指導にアウトカム評価が導入され、体重あるいは腹囲の達成目標が示されたことに触れた。その上で、特定保健指導の対象者の状況はそれぞれ異なり、アウトカムを得るためには個別にアレンジした提案が必要と指摘した。また、日本人の食事に対する意識が変わりつつあるとして、それを考慮した提案も行うべきとした。次に、エネルギー摂取量とエネルギー消費量のバランスをお金の流れに例えて解説し、エネルギー摂取量が減っても、その分のエネルギー消費量が減れば、減量に至らない例もあることを示した。最後に減量は「低利用可能エネルギー」をもたらすもので、この点に留意しながら進める必要があるとした。

◆学会情報

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